休暇は都会の喧騒を離れて自然の中でゆったりと過ごしたい、と考える人にとって魅力的な別荘。家族で過ごしたり、1人で過ごしたり、また老後にご夫婦で過ごせる別荘やセカンドハウスがあれば、楽しみも増えるでしょう
しかし、別荘やセカンドハウスには意外な落とし穴もあります。満足のいく別荘を購入するためにメリットだけでなく、デメリットや注意点も把握しておきたいところです。
別荘ライフ、セカンドハウスの購入で後悔しないために、別荘のメリットやデメリットと購入時に気を付けるべき注意点についてまとめました。
別荘購入の予定がある人や別荘に興味のある人もぜひ参考にしてみてください。
別荘・セカンドハウスのメリットを紹介
まずは、別荘・セカンドハウスのメリットについてご紹介します。改めて別荘の良さについて考えてみましょう。
自分のこだわりを詰め込める
別荘は自分の好みにこだわった作り方ができます。眺望が良い、緑が豊かな場所だけでなく、周辺施設の利便性や温泉があるかなどにこだわってみるのもよいでしょう。自宅では叶えられなかったこだわりを別荘で実現させることができます。自分好みの空間で余暇をゆったりと過ごす時間は、かけがえのないものとなるでしょう。
スローライフを実現できる
老後にスローライフを始めたいと思っている人はその足がかりとして別荘で過ごしてみるのもおすすめです。
別荘でスローライフを体験することで、老後の生活をより具体的にイメージすることができるでしょう。スローライフにも少しずつ慣れることができるので、スムーズに次の生活へとシフトできます。
避難場所としても利用できる
自宅と離れた場所に別荘を持つことで、震災や水害など有事のときには別荘を避難場所として利用できます。
自宅が被災してしまった場合、長い避難所生活は高齢者や小さな子どもにとっては予想以上に大変なものです。もし、別荘が無事であれば自宅が倒壊した場合でも、別荘があれば、自宅が住めるようになるまで安心して過ごすことができるでしょう。
別荘ライフやセカンドハウスにデメリットがある?
別荘やセカンドハウスにもいくつかデメリットがあります。そのデメリットについても把握しておきましょう。デメリットを克服できるかどうかが、満足のいく別荘を手に入れるためのポイントです。
代表的なものについて紹介しますので、しっかりと確認してください。
自宅と別荘の両方の支払いが発生する
当然ながら、別荘を購入するにはコストがかかります。特に、自宅と別荘をどちらもローンで購入している場合には、支払いが二重になってしまいます。また、固定資産税などの税金も両方に発生するので、きちんとした資金計画が必要です。
別荘やセカンドハウスは管理やメンテナンスが大変
別荘やセカンドハウスは管理が必要です。庭の手入れはもちろん、定期的な建物の修繕もしなければなりません。頻繁に別荘に足を運べれば、こまめに手入れできますが、年に1~2回ほどしか行かないような場合は、訪れるたびに別荘の掃除や手入れが必要です。建物は利用しないと劣化を早めます。
自分達で定期的なメンテナンスを行えない場合は業者に依頼しましょう。
その他、別荘やセカンドハウスも経年劣化による建物の修繕で費用がかかります。購入前に計画しておきましょう。
選択肢が多く意思決定が難しい
自宅よりも、自由度が高い別荘では選択肢の幅が広がります。その土地の気候に合わせた対策をしたい、安全性を確保したい、趣味を思い切り楽しみたいなど、別荘に求めるものは人それぞれです。
そのため、自宅に比べると、専門家が少なく相場も安定しにくいため、別荘購入に精通している人が身近にいないとなかなか決められないといった事情があります。
別荘購入で後悔しないために!チェックすべきポイント
別荘購入前に知っておきたい注意点やチェックすべきポイントについてご紹介します。
別荘は自宅から行きやすい場所を購入しよう
せっかく別荘やセカンドハウスがあっても、行かないのであれば何の意味もありません。また、利用しないと建物の劣化を早める原因にもなります。月1回程度少なくても2カ月に1階程度はいける距離に別荘を購入するとよいでしょう。
再建築できないケースがある
中古の別荘を購入する場合、再建築、リニューアルできない物件があるので必ず確認しましょう。こういった物件はその分安く販売されていますが、将来的な資産価値はあまりありませんので、注意が必要です。
住宅を建てるのに適した土地かを確認する
別荘を新築で建てるのには、土地が必要です。その土地が住宅を建てるのに適しているかの確認は欠かせません。
確認すべき項目は次の通りです。必ず不動産業者や役所等に確認しておきましょう。
地目
地目とは土地に定められた使用目的のことです。地目が宅地でないと家を建てるのが難しいことがあります。特に、「農地」と「市街化調整区域」は家を建てるのが困難です。
境界
田舎では指導を隣家と共有しているなど隣の土地との境界が曖昧なケースも多々あります。はっきりしていない場合は、調査費用をかけてでも明確にしましょう。
土地の地目や境界については、購入前に必ず不動産業者へ確認し、明確にしておきましょう。
上下水道
上下水道が整備されているかを確認しましょう。ない場合は、既存の上下水道から引き込み工事を行う必要があります。下水道がないエリアですと、汲み取り式の合併処理浄化槽を埋設しなければなりません。
接道義務
住宅を建てるためには、敷地が道路に2m以上接していることが建築基準法で定められています。
飛び地
一般的には連続した土地をまとめて市町村としていますが、他の県などに内包されてしまっているエリアを飛び地と呼びます。地方に多く、行政サービスが受けにくいなどのデメリットがあります。
立地
一般的に傾斜地は平たんな土地よりも基礎工事費用が高くなります。また、これから開発が進むエリアだと、将来的に周囲の風景が変わってしまうことも考えられます。
エリアに適した建物か
別荘は自然が豊かなエリアに立てられることが多いのですが、気候はエリアによって様々です。例えば、雪の降るエリアでは雪が自然と落ちるように屋根に傾斜をつける、海に近いエリアではサビにくい建材を使用するといった工夫が必要です。
その土地に合った建物であるかどうかでメンテナンスの頻度や費用が変わってくるので、しっかりと確認しましょう。
別荘やセカンドハウスの住宅ローン
住宅ローンは、本拠として居住する住宅にのみ使用できます。マイホームを持っている場合は別荘に住宅ローンを利用できない場合があります。さらに、引き続きの入居が条件となる「住宅ローン控除」も対象外なので、マイホームの購入とは条件が大きく異なります。
別荘をローンで購入する場合は、セカンドハウスローンを利用することが一般的です。住宅ローンに比べ金利が高かったり、借入上限額が低かったりと不利な設定になっていることも多いので、しっかりと確認しましょう。
その他、住宅金融支援機構の「フラット35」はマイホーム購入と同じ条件で別荘購入に利用できます。手続きがやや複雑ですが、こちらを検討してみるのもおすすめです。
セカンドハウスでフラット35を利用する場合の注意点は、金融機関によって取り扱いがなかったり、住宅ローン控除が対象外となる事です。
金融機関で異なりますので、詳しくはフラット35や専門家に問い合わせをしてみましょう。
経験者や専門家へ相談する
別荘のことで不安なことがあれば、別荘の専門業者へ相談することがおすすめです。知人に別荘を持っている人がいれば確認してみても相談でしょう。
別荘に詳しい人に相談することで、具体的な解決策へのヒントが得られるでしょう。
まとめ
別荘がある暮らしを実現できれば、生活がより豊かなものになるでしょう。
そのためには、マイホームの購入とは異なるメリットやデメリットをしっかりと理解することが大切です。ご紹介したポイントを踏まえて、ぜひ居心地の良い別荘生活を実現させてください。