セカンドハウスや田舎暮らしで後悔しないために!失敗しない移住計画のポイントと田舎暮らしのメリット・デメリットを紹介

以前は、ペンション経営や自家菜園など、のどかな田舎暮らしに憧れて都会から移り住む人も多くいました。

しかし、近年、災害時の都市機能の停止、感染病のパンデミック、地球温暖化によるヒートアイランド現象など、都心部の問題が深刻化してきました。ネット通販やリモートワークが進む中、自身の生活を見直し、暮らしの質向上を求めて、新しく田舎暮らしを始める人が増えています。

コロナの感染拡大でも、東京一極集中型のリスクを緩和するため、地方分散化推進の対策が国により提唱され、地方自治体でも、増え続ける空き家対策に、各種補助金制度を設けているところも増えてきています。

この記事では、田舎暮らしやセカンドハウスを検討している人に、田舎暮らしのメリットとデメリット、事前調査のポイントなどを紹介します。

田舎暮らしやセカンドハウスを持つメリット

田舎暮らしでは、都心では実現できないゆったりとした住居スペースで暮らしたり、緑豊かな自然環境が楽しめます。

まず、田舎暮らしのメリットについてみてみましょう。

住宅購入費・家賃が安い

田舎は地価が安いため、土地や建売住宅などの物件購入費用が安く、都心では実現できない理想の家を建てることが可能です。

また、賃貸住宅の家賃も都会に比べて安く、リモートワークをする人や老後を過ごすカップルには、生活費の面で大きなメリットがあります。

交通の利便にもよりますが、田舎の家賃は首都圏の1/2から1/3くらいとなり、都会よりも居住費を抑えることができます。

生活費・食費が安く抑えられる

田舎暮らしや地方のセカンドハウスでの生活では、都会のような商業施設が少なく、娯楽や買い物、外食などでお金を浪費することも少なくなると言えます。

スーパーでも食材は安く、野菜の無人販売所があったり、また、近郊で採れた新鮮な農産物の直売所で食材を安く手に入れたりすることができます。

季節の野菜や魚を地産地消で料理し、日本の四季を味わうことができ、子育てでは、旬の食材を楽しむ「食育」にもなります。

自然豊かな田舎暮らし

田舎は広大な山々や清流、緑に囲まれて、自然を身近に感じながら暮らすことができます。

空気も綺麗で、夜には満天の星があり、虫の声や鳥のさえずり、四季折々の植物が身近に楽しめます。

自然に囲まれているため、川遊びやハイキングなどをとおして、子ども達がのびのびと成長するのに適した環境です。

都会ではできない趣味の世界が広がる

若い世代で、アウトドアを楽しむのが目的で、田舎暮らしをする人も増えてきています。

スキーや登山、カヤックなどの川でのアクティビティなど、現地に向かう時間や費用がかからず、好きなスポーツやレジャーを日常的にできます。

海が近くにあれば砂浜でくつろいだり、サーフィンを楽しんだり、湖畔でキャンプやジョギングをしたり、理想の週末を身近に手に入れることができます。

地域の人々との触れ合いがある

田舎は人口が少ないため、人との触れ合いを大切にする風習があり、人情味のあるコミュニティが広がります。

田畑の野菜を分け合ったり、災害の時は声をかけあったり、都市で暮らしより人との距離が近いと言えます。

季節の祭りや行事では、現代m社会では忘れかけてきている、心温まる時間を過ごすことができます。

時間的・空間的ストレスから解放される

田舎では隣家との距離もあり、敷地にも余裕があるため、都会のような閉塞感がなく、ゆったりとした空間で過ごすことができます。

騒音や匂い、日照権の問題や外から見られるプライバシーの心配もなく、鳥のさえずりや森林浴に癒される、ストレスの少ない生活環境と言えるでしょう。

四季の移ろいを感じながら、日々の時間に縛られることなく、マイペースで自分のしたい仕事や趣味に打ち込むことができます。

移住者を経済的にサポートする制度

人口減少に悩む自治体では、移住推進のため、住宅取得補助や教育・医療・福祉の補助金制度を行っているところがあります。

子育て支援や税金優遇制度など、移住者にメリットとなる政策を打ち出している自治体を探すのもおすすめです。

空き家助成金や中古住宅の改修費補助など、転入者に魅力的な補助金制度もあります。

田舎暮らしやセカンドハウス生活のデメリット

田舎暮らしは、豊かな自然の中でゆっくりと暮らせる、ストレスのない生活環境が魅力ですが、不便さも存在します。

それでは、生活のデメリットについてみてみましょう。

高収入の仕事が少ない

田舎では、地場産業や農業などの業種に限られ、都会のような多様な職業の選択肢がなく、求人数・賃金も少なくなります。

都会では仕事を選ばなければ働く機会があり、多くの仕事を試しながら自分の進みたい道を模索することができます。

特殊なキャリアを追求するには、直接面談し、すぐに現場に足を運んで仕事をすることも求められ、通勤面で田舎から通うのは難しい点があります。

田舎暮らしには車が必要

田舎では、電車・バスの路線・本数が少なく、また、最寄りの駅からも距離があるため、生活するのに車は必須です。

買い物や病院、子供の園や学校、塾やお稽古の送り迎えなど、一日数本のバスや電車に頼って生活することは、時間のロスが大きくなります。

公共交通機関だけでの移動は難しいため、田舎で快適に暮らすには、誰かが車で送り迎えのできる体制をとること必要です。

交通費・車の維持費がかかる

公共交通機関の料金では、都市のバス料金は一律が多いですが、地方は区間料金で、利用者の少ない赤字路線では、料金設定も高くなっています。

また、バスや電車が利用できない場合はタクシーの利用となり、毎月の交通費が高くなる傾向があります。

車も一人一台など、維持費や税金、ガソリン代の出費も増えます。

田舎暮らし特有の人間関係

田舎暮らしでは、人との触れ合いを楽しむことができますが、何かの理由で人間関係がこじれた場合は、その地で生活しにくくなると言えます。

また、オープンな生活環境ゆえ、田舎特有の付き合い方があり、冠婚葬祭や行事など、地域の集まりに参加しなければならない精神的負担もあります。

移住者は、特に、古くからある地域の人間関係に入って行きにくく、孤立する傾向があります。

田舎には教育機関の選択肢が少ない

地域の中心地から離れたエリアは過疎化が進んでいるところがあります。子供たちの数も少なく閉校になる学校も増え、田舎の教育環境は厳しい状況にあります。

有名な教育機関に入学するための、学力を身につけるノウハウを持った教育指導者が、田舎には少ない傾向にあります。

保育所や託児所も少なく、子供たちは、高校や大学で都市に出ていくケースが多くなっています。

若者がファッションや娯楽で遊ぶ施設が少ない

子供が思春期になった時に、若者の文化を楽しむ娯楽設備が田舎には少ないと言えます。

ショッピングモールや映画館、カフェなどの娯楽施設が入った商業施設が身近にないことは、若者にとっては大きなデメリットです。

疲弊した自治体ではインフラに不安がある

街の中心地から離れた場所では、病院や診療所などの医療設備が整っていないところがあります。財政的にひっ迫した自治体では、公共機関の利用に不安があります。

災害で地震で道路が陥没したり、土砂崩れで埋まったりした場合も、復旧に時間がかかり、交通が閉ざされて孤立してしまうリスクもあります。

都会では当たり前の水道・ガス・電気のインフラも、自治体によっては予算不足で利用できなかったり、高額だったりすることもあります。

移住先の事前調査は重要

田舎でも、気候や風習、産業や自治体の行政などそれぞれ異なるため、移住にあたり、事前に現地の環境を調査することが重要です。

自治体の移住者支援には、土地・不動産の斡旋・紹介のほか、保育料の減免、子供の医療費補助、創業支援など、いろいろな補助金制度があります。

支援内容は毎年の予算によって決まるため、年度毎に変更されることもあり、自治体窓口に直接問い合わせることが必要です。

また、移住先の気候風土、地域性、近隣住民との触れ合いなど、現地に足を運んで、転居先が馴染める土地柄であるかを確認しましょう。

河川の氾濫や崖崩れ、地震による地盤沈下など、過去の災害を調べて、リスク回避できるか土地かを判断することも大切です。

まとめ

田舎暮らしでは、住居費用、生活費が安く抑えられ、補助金制度などの経済的な移住支援を受けることができます。

都心部では実現できない広い敷地に、理想のマイホームを建てたり、平家のフラットな住居空間でのんびりと過ごしたりすことができます。

魅力あふれる田舎暮らしですが、仕事の選択肢が少なく、賃金も低いこと、公共交通機関の利用に不便を感じることなどがあります。

学校や医療機関などの設備、インフラ整備などの様々な点から見て、その土地に馴染めるかを事前調査し、田舎暮らしを検討してみることをお勧めします。