モダンな印象のあるオープンキッチンは、新築の物件で特に取り入れられることが多くキッチンの主流となってきました。キッチンは毎日頻繁に使用する場所なので、見た目だけでなく機能面もとても重要です。オープンキッチンのメリットとデメリットをふまえ、理想的なオープンキッチンにするためのポイントを考えてみましょう。
オープンキッチンとは?
オープンキッチンとは、キッチンの周りに壁や仕切りを設けずに造られたキッチンのことです。一般的にリビングやダイニングと同じ空間に造られます。これに対し、別の部屋に単独で設けられたものをクローズド(独立型)キッチンと呼びます。
オープンキッチンには、さまざまな種類があります。それぞれの特徴についてご紹介します。
アイランドキッチン
アイランドキッチンの特徴はキッチンが壁に接しておらず、島のように孤立しているところです。存在感や開放感を特に強く感じるでしょう。対面キッチンのひとつで、デザイン性が高いキッチンが多くあります。キッチンの四方にスペースを持たせるため、どこからでも出入りできるので、複数人で料理することが多い場合におすすめです。ただし、設置するには部屋の広さだけでなく、部屋の中でうまくバランスを取ることが重要です。
ペニンシュラキッチン
ペニンシュラキッチンとは、左右どちらかが壁に接していて、ワークトップがフラットになっている対面キッチンです。
アイランドキッチンに近い開放感がありながら、アイランドキッチンよりもスペースを必要としません。壁の近くにコンロやシンクを配置することで、床の汚れを防げるというメリットもあります。
I型キッチン
I型オープンキッチンは、シンクからコンロまでが一直線に並び、キッチンの前面部にカウンターや腰壁があるタイプです。さらに、コンロの前だけが壁になっているものも多くあります。一般的な住宅でよく取り入れられていて、アイランドキッチンやペニンシュラキッチンよりもやや開放感がなくなる反面、シンクに置いた洗剤やスポンジなどを適度に隠せるというメリットがあります。
リフォーム専門用語➁
I型キッチン(あいがたきっちん)
シンク・調理台・加熱調理機器等が一直線に配置されるレイアウトのキッチン。
狭い独立型キッチンやダイニングキッチンに適しています。#リフォーム #専門用語 #I型キッチンpic.twitter.com/B59sskJAPa— クレオホーム (@creo_home) October 30, 2018
また、対面キッチンであることが一般的ですが、全面壁付けにし、リビングやダイニングに背を向けて作業するタイプもあります。
Ⅱ型キッチン
Ⅱ型キッチンと呼ばれるオープンキッチンは、シンクとコンロが分かれているキッチンです。セパレート型キッチンと呼ばれることもあります。一般的に、コンロは油跳ねなどを考慮し壁付けに、シンクは何人かで作業できるようにオープンに配置します。
リフォーム専門用語㊼
Ⅱ型キッチン(にがたきっちん)
シンク・調理台・加熱調理機器等を二列に配置するレイアウトのキッチン。
作業動線が短く効率が良いのが特徴です。#リフォーム #専門用語 #Ⅱ型キッチンpic.twitter.com/pahWsJIjpH— クレオホーム (@creo_home) October 21, 2019
シンクとコンロが別々になっているため、収納スペースを多く取れます。
L型キッチン
L型キッチンと呼ばれるオープンキッチンは、シンクとコンロがL字に配置されているタイプです。どちらか、もしくは両方を壁付けにします。作業スペースを多く取れるので、複数人でも料理がしやすいのが特徴です。
収納場所が広く取りやすく、料理や片付けなどの家事動線を確保でき、便利なL型キッチン😊#モデルハウス #間取り #新築住宅 #注文住宅 #新築 #建売 #インテリア #山梨 #収納アイデア #収納上手 #収納術 #収納見直し #主婦の知恵 #ハウスメーカー選び #キッチン #l型キッチン #lixilキッチン #lixil pic.twitter.com/fN7Z4O1r1l
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オープンキッチンのメリット
オープンキッチンのメリットにはどのような点があるでしょうか。
開放的な雰囲気
リビングやダイニング、キッチンを壁で仕切り、別々の空間にすると同じ面積でも狭く感じるでしょう。オープンキッチンは、リビングやダイニングとキッチンが一続きの空間になるので、開放感が生まれます。リビングから庭など外の風景が見えるとさらに視界が開け、より開放感を味わえるでしょう。限られた面積に家を造る場合などは特にオープンキッチンの開放感を感じることができるでしょう。
効率的な家事動線
クローズドキッチンでは、食事を作ったら別の部屋まで運ばなければなりません。一方でオープンキッチンであれば、ダイニングとキッチンが続いているので料理ができ次第、どんどん食卓へと並べていけます。片付けのときも同様にさっと片付けられます。家族が多い場合などは特に重宝するのではないでしょうか。
オープンキッチンはキッチンにいながらコミュニケーションが取れる
オープンキッチンはリビングやダイニングにいる家族と同じ空間にいるので、料理をしながらコミュニケーションが取れます。特に、子どもが小さい場合などは目が離せないことも多いものです。オープンキッチンであれば、リビングで遊んでいる子どもの様子を見ながら料理ができるので日々の家事が格段に楽になるでしょう。
また、友人などを招いたときも、食事やお茶の準備や片付けなどで、会話を中断せずに充実した時間が過ごせるでしょう。
オープンキッチンのデメリット
アイランドキッチンやペニンシュラキッチンなどのオープンキッチンは、家を建てる前にデメリットを理解することで、使いやすいキッチンにするためのヒントが得られます。どんな点があるのでしょうか。
リビングやダイニングの床が汚れやすくなる
コンロやシンクがリビングやダイニングに面しているタイプだと、水しぶきや油汚れが床に飛び散ってしまいます。
コンロ前につい立てを置いたり、カウンターの奥行を長くして、床に飛び散るのを防いだりと対策をするとよいでしょう。
臭いが充満してしまう
オープンキッチンは調理中の臭いがキッチンにとどまらず、リビングやダイニングにまで流れてしまいます。お肉や魚などを焼くときなどは、臭いだけでなく煙も気を付けたいものです。また、生ごみの臭いなどが気になることも。料理中は換気扇をしっかり回しましょう。また、部屋全体の換気がしやすいような窓の配置を考えておくとよいでしょう。
生活感が出やすい
キッチンは生活感が出やすい場所のひとつです。オープンキッチンは、リビングやダイニングからもキッチンの様子が見えやすくなるので、キッチンが片付いていなかったり、汚れていたりすると生活感が強く出てしまいます。
収納が少ないものがある
オープンキッチンは独立型のキッチンに比べると収納スペースが少ないタイプがあります。特にアイランドキッチンは壁に面していないので、収納に一工夫が必要です。
使いやすいオープンキッチンにするコツは?
キッチンは一度設置すると長い期間使うことになります。毎日使う場所だからこそ、その使い勝手は追及しておきたいもの。オープンキッチンを使いやすいキッチンにするためのポイントにはどんなものがあるでしょうか。
収納スペース
オープンキッチンを導入する前に収納するものはどのくらいあるのか、収納スペースは十分かどうか確認しましょう。
使用後もキッチン周りが片付きやすいように食器棚やパントリーを活用したり、手軽に片付けられるよう見せる収納を取り入れたりと、整った状態をキープできる工夫が大切です。
ライフスタイルに合ったキッチンを選ぶ
オープンキッチンといってもさまざまな種類やデザインがあります。タイプによって家事の導線や必要なスペースは変わってきます。キッチンに立つ人数や、家族の年齢、家の広さや間取りなどさまざまな観点から検討しましょう。
まとめ
キッチンは家の設備の中でも特に重要な部分です。毎日使うからこそ、キッチンにいる時間は楽しく快適にしたいものです。
ペニンシュラキッチンやアイランドキッチン等のオープンキッチンを検討している方は後悔しないためにも、メリットやデメリットをきちんと理解し、自分の暮らしに合うキッチンを探してみましょう。