2020
03.19

コンテナハウスのデメリットや注意点、内装からおすすめの会社を紹介

家のいろいろ豆知識

近年、おしゃれなコンテナハウスが出現し、従来の鉄の箱のイメージが変わってきましたね。

夢のマイホームを建てるのに、土地はあるからとにかく安く建てたいという人には、コンテナハウスという大きな選択肢がでてきました。
コンテナとは、海外の貨物輸送に使われている鉄製の大型ケースで、港でクレーンを使って荷下ろしされて、列車に積んで国内の工場などに輸送されます。

本来は、住居用に使われているものではないため、様々な規制もありますが、安価で短期間に建てることができるのが魅力です。

ここでは、コンテナハウスのメリットとデメリット、購入する際の注意点などを紹介します。

コンテナハウスとは

コンテナハウスは、近年ネットでも注目されていますが、類似する建築物に、ユニットハウスやプレハブがあります。

プレハブやユニットハウスと混合されて使われている場合もあります。

プレハブ住宅とは

プレハブ住宅は、pre-fabricationが語源で、事前に製造された住宅を意味します。

工場で生産・加工された建築部材を、現地で組み立てる建築工法で、「モジュール建築」「システム建築」とも呼ばれています。

建材には、木材・鉄鋼・コンクリートなどが使われ、品質管理、工期短縮、コスト削減を実現することが可能になります。

ユニットハウスとは

ユニットハウスは、プレハブ建築の一種で、鉄骨や木材をフレームとした、箱型の部材(ユニット)を工場生産し、現地で組み立てる住宅を言います。

大手住宅メーカーでも行っている方法で、工場でほぼ完成に近いところまで生産し、現地では組み立て作業だけで、1日で設置が完了することもあります。

工場での品質管理が徹底して行われ、耐震性も高く、移設しやすいのが特徴です。

コンテナハウスとは

コンテナハウスは、ユニットハウスの一種で、構造体にコンテナを活用したものです。

そもそもコンテナとは、物流業務を円滑に行うために、世界的に規格化された輸送用の鋼鉄の箱ですが、海外では建築物への応用が進んでいます。

日本は建築基準法の規制があり、

以下のような世界で物流に使われているISO規格のコンテナを、

そのまま建築物として利用することはできません。

そのため、コンテナハウスは建築用コンテナでなければ建築許可がおりず、設置することができません

しかし、コンテナハウスは移動可能で耐久性があり、倉庫やガレージ、避難施設の他に、店舗や住宅など、近年日本でも需要が伸びてきています。

コンテナハウスのメリット

コンテナハウスには、価格、施工面で、普通の戸建て住宅にはない多くのメリットがあります。

増えた荷物の収納や、事業拡大に伴う作業スペースの確保など、様々に活用されています。

コンテナハウスのメリットについて見てみましょう。

コンテナハウスで安く家を建てる

通常の一軒家に比べて、コンテナハウスは低コストで建築できます。

一般的な住宅は、工務店やハウスメーカーに依頼すると、数なくとも1,000万円以上の建築費がかかります。

コンテナハウスは12フォートの標準型ならば、約120万円から作ることが可能です

一般的に500万円ほどで建設できるため、マイホームを実現するハードルが低くなるといえます。

土地さえあれば、低予算で家が建てられるのがメリットです。

コンテナハウスなら狭い土地にも建てられる

コンテナ基本サイズの、20フィートのコンテナを、2階に積み上げれば、狭い土地にも家を建てることができます。

コンテナ幅はあまり差がなく、20フィートは約2.3m、40フィートは約2.4mです。

長さは、20フィートは約6m、40フィートは約12mと約2倍の長さになります。
20フィートで約8.2畳(12㎡)あるため、一人暮らし用のちょっと広めの部屋を2階建てに設計すると、住まいとしても実用性がでてきます。

工期が短く安定した品質

コンテナハウスは、工場で生産して現地に設置するため、通常の住居より短い工期で建築できます

一般に家を建てるには、資材を調達して現地に運び、基礎から施工するので工期も長く、気象状況や近隣住人への配慮などの懸念があります。

コンテナハウスの場合は、工場ですでに出来上がった住宅用コンテナを、現場に運んで設置するだけの1日の作業で完了します。

基礎工事さえ終われば、コンテナハウスを乗せて固定する作業になり、建設に関わる人の数も少なく、人件費を削減できます。

また、一般の住宅建設のように、左官や大工職人の技術によって、家の仕上がりが左右されることはなく、製品が画一化しています。

発注・納品までの過程がシンプル

土地整備などの基礎工事や、住宅として住むにはもちろん、上下水道や電気、ガスなどの配管工事は必要です。

しかし、コンテナハウスは、基礎から骨組みまでを一から作る住宅に比べて、施工の発注がシンプルで分かりやすいといえます。

一般的なコンテナハウスの施工の流れは、次のようになります。

・希望条件で資料請求
・見積もり依頼
・コンテナの質や数量の決定
・内装・外装などの工事範囲の確認
・水回りなどの住居設備の選択
・納期、価格の確認
・コンテナハウスの発注
・設計図の作成
・納品工程表の作成
・材料の発注
・図面をもとに工場で制作
・物件完成・検査後に発送
・現地での据付工事
・立ち合いの上で検収

自由度の高いモジュール設計が魅力

コンテナハウスは、工場生産の段階で、サイズ・天井の高さ・色・窓や扉の位置などを、注文生産することが可能です。

コンテナとしての広さの限界はありますが、ダブルベッドを置く幅もあり、1コンテナでも住居として十分に使えるスペースを確保できます。

内壁の内のりには差がありますが、12フィートのコンテナで約5畳、20フィートで約8畳、40フィートで約17畳の広さになります。

コンテナの大きさを変更するほか、内装や外装のデザインや色もカスタマイズできます。

複数のコンテナを縦横に配置して、自由にモジュール設計してゆくことが可能で、将来的に増設することも一般住宅より容易です。

建築基準法に則した設計と多様な活用方法

建築用のコンテナハウスは、壁面を柱と梁(はり)で支える、耐震性のあるラーメン構造になっています。

日本の建築基準法に則して設計され、安全性が確保しながら窓や開口部を広くとり、天井や床も自由に設計することができます。
二つのコンテナを横に並べて広くしたり、2階建てにしたりと、おしゃれなモジュール設計のコンテナハウスが人気です。

応用例では、一階がガレージの住宅や、敷地内に増設する趣味の部屋、防音の音楽スタジオのほか、災害に備えた防災倉庫にも利用できます。

地域の集会所や、公園内のトイレ・休息所、復興支援のシャワールームや海の家などの利用例があります。

商業利用では、内装をおしゃれにデザインしたBAR、自動車販売の事務室やクリーニングの店舗、観光地のショップやペットトリマー店などがあります。

商業利用でのメリット

近頃は、コンテナの外観を活かしたまま、飲食店やイベントハウスの利用、空き地の貸し倉庫経営などの利用も目立っています。

飲食店やショップでは、短期間でコストを抑えて出店し、魅力的な店舗設計で集客しながら店舗展開してゆくメリットがあります。
コンテナハウスならば、ビジネスに適したロケーションを見つけ、基礎工事さえ終われば、店舗をそのまま新しいロケーションに移動できます。

店舗の解体・組み立ての費用がかからず、設備の新たな購入が不要で、無駄な労力やコストを省きながら経営できるのがメリットです。

間取りや広さ、開口部の位置など、ニーズにあった設計が可能です。

また、コンテナハウスはプレハブに比べて耐久性があり、セキュリティー面も優れているため、投資した資産価値を長く維持できます。

コンテナハウスの遮熱・遮音性

コンテナは鉄の塊で、夏は熱がこもりやすいですが、コンテナハウスの作りは、一般の重量鉄骨造りの住宅と同じです。
近年、遮熱素材の研究が進んでいるため、設計段階できちんとした遮熱処理をすれば、問題なく住まいとして使えます

海外では、コンテナハウスの防音効果を利用して、防音スタジオとして利用している例もあり、防音性にも優れています。

コンテナハウスの移設

コンテは、そもそも貨物輸送のために作られた容器で、移動できると言うのが大きなメリットです。
新しく土地を購入し、コンテナハウスをそのまま運んで、家ごと引っ越すことが可能です。

ただし、移設に際しては、電気・ガス・水道の接続を外す必要があり、全てを外すのはかなり大掛かりな作業になります。

輸送費やインフラの工事費も、予算に含めておきましょう。

コンテナハウスのデメリット

コンテナハウスは、耐久性・耐震性に優れ、おしゃれにデザインでき、移動が可能と、メリットばかりが注目されがちです。
しかし、実際には、「それほど安く設置できなかった」、また「予定していた土地に運べなかった」などの声もあります。

コンテナハウスのコンテナが建築基準法に準拠しなければ建築許可はおりず、実際に用地に設置できなければ、コンテナハウスを発注しても住むことができません。

海外のおしゃれなデザインのコンテナハウスが売り出されていますが、自由にカスタマイズすると、輸入時の輸送費が高くなってしまいます。

コンテナハウスで失敗しないために、購入前に、デメリットについても認識しておきましょう。

建築用コンテナの価格は決して安くない

以前は、中古の海洋輸送用コンテナを使用してコンテナハウスを作っていました。

しかし、現在では、日本の建築基準法に基づいていなければ建築許可が下りないため、建築用コンテナを使用しなくてはならなくなりました。
コンテナハウスは、一般の重量鉄骨構造の住宅よりは安くなりますが、木造建築と比べると、施工費は決して安いとは言えません。

中古コンテナを利用する場合、建築基準法に則った処理をすると、建築用コンテナを新規に発注するのと同じくらいの費用がかかってしまいます。

コンテナハウスの価格は、注文住宅と同様に、希望の間取りや内装・設備を決めなければ、正確な見積価格が出ません。

設置に関しては、用地の擁壁や土地の基礎工事、水道・ガス・電気のライフラインの工事が必要です。

外壁に貼る建材のガルバニウム鋼板や、内壁の費用、床のフローリングや断熱素材、窓・扉・シャッター、照明やエアコンの費用が必要です。

トイレ・キッチン・シャワー・バスなどの水回りはオプションになるため、グレード次第で、価格は大きく異なってきます。

住宅ローンでは、フラット35などの住宅金融支援を利用するには、厳しい建築基準をクリアする必要があり、追加費用もかかります。

狭い道路にはコンテナを運び込めない

コンテナハウスは、プレハブのような組み立て式でないため、工場から設置する土地までの道が狭いと、コンテナを運び込めないことになります。

道幅の他に高さもあるため、電柱や電線の位置を確認して、運びこめるかを事前に確認することが必要です。

プレハブのようにパーツとして運んで、現地で組み上げることも可能ですが、別途費用が発生します。

居住用に使用する場合は、山の中など、水道や電気のライフラインが引かれていない場所では、設置しても実際に生活することはできません。

天井が低い

コンテナのサイズは注文設計できますが、基本的な天井の高さは約2.5mで、断熱材を入れると、天井高は2.1〜2.2mと低くなってしまいます。

一般住宅の天井高が2.4m前後なので、圧迫感を感じる人もいるかもしれません。

コンテナハウスは海外の方が発達していて、輸入するケースが多く、日本製は外国製よりも1.5~2.0倍ほど価格が高くなっています。

ハイキューブのコンテナでは、高さが2.6〜2.7mほどありますが、規格外サイズのコンテナを輸入する場合は、輸送費が高くなります。

一般的な規格サイズは20フィートと40フィートで、それ以外はイレギュラーなサイズとなるため、設計の自由度にも限界があります。

12ft(12フィートコンテナ)
外寸サイズ : 3,645mm 幅 : 2,438mm 高さ : 2,591mm
広さ目安 : 約5畳
20ft(20フィートコンテナ)
外寸サイズ : 6,058mm 幅 : 2,438mm 高さ : 2,591mm
広さ目安 : 約9畳
40ft(40フィートコンテナ)
外寸サイズ : 12,192mm 幅 : 2,438mm 高さ : 2,591mm
広さ目安 : 約18畳

参考:コンテナの標準的なサイズ

暑さ対策費用が必要

コンテナハウスは鉄製であるため、夏はサウナのように蒸し暑く、冬は冷蔵庫のように寒くなるため、断熱処理が必要です。

天井や内壁に断熱材を使用したり、外壁に断熱性のサイディングを使用したりする必要があります。

素材が鉄なので、シロアリの心配はないと思われがちですが、断熱材にシロアリが発生することがあるため注意が必要です。

屋根に植物を植えて、屋上緑化で涼しさを作ることも可能ですが、水分を含んだ土や落ち葉が付着すると、鉄部が劣化しやすくなります。

コンテナハウスは雨漏り防止の防水対策が必要

コンテナハウスは、屋根の傾斜がない分、屋根にあたる上部の水捌けが悪く、接合部分の素材の劣化で雨漏りすることがあります。

鉄部の経年劣化が最も大きな不安要素で、特に、切断部分や釘穴から錆が出て、天井部や外壁が腐食することも考えられます。

定期的な塗装が必要で、適切にメンテナンスすれば100年は持つコンテナハウスでも、風雨にさらされると木造住宅よりも寿命が短くなります。

海岸沿いに設置する場合は、特に防錆対策が必要です。

コンテナハウスの移動

コンテナハウスの移動は、トレーラーハウスのように容易ではないことを事前に知っておきましょう。

設置と同様に、移動経路には、道路幅や高さ制限などの障害があり、また、運送費もかかります。

コンテナハウスはJIS鋼材を使用し、建築基準法にしたがってラーメン構造で設計されているので、基本的には壁を取り除くことはできます。

しかし、四隅の柱を取り除いて解体する構造にするには、別途、特別な施工費がかかります。

どのコンテナハウスでも、トレーラーハウスのように簡単に移動できるものではありません。

建築確認申請と固定資産税は

コンテナハウスでも、設置に際しては建築確認申請が必要で、中古コンテナの場合は基準を満たさず、許可がおりないこともあります。

コンテナハウスは移動可能ですが、構造部を固定して地面に接着さすため、建築物とみなされ、固定資産税が発生します。

税金は、資産の評価額×1.4%で計算されますので、コンテナハウスの評価額が1,000万円だとすると、だいたい14万円ほどになります。

コンテナハウスを販売している会社

中古コンテナは、40万円~から購入することができますが、建築基準法にのっとったコンテナハウスの相場は最低500万円ほどです。

コンテナハウスの販売店は全国にありますが、販売価格は仕様によって異なるため、実際に詳細に基づいて見積もり依頼をしなければ価格はわかりません。

コンテナハウスの販売価格や、見積を受付けている販売店に、実際に見積もり依頼をすることから始めましょう。

AK HOME(エーケーホーム)

エーケーホームは、群馬に拠点を置く会社で、実際のコンテナハウスの実例や写真をサイトで公開しています。

価格相場や、納品までの流れなどが掲載されているため、コンテナハウスの概要を理解するのにおすすめのサイトです。

https://a-k-home.com/

BOX OF IRON HOUSE

BOX OF IRON HOUSEは、群馬県に本社のある株式会社TSUTSUMIが運営しているサイトです。

大阪、愛媛、広島に支店があり、コンテナハウスの事例も充実していて、情報収集の助けになります。

https://box-of-iron-house.com/

コンテナワークス

コンテナワークスは、渋谷代官山に拠点を置く、株式会社モデルノデザインが運営しているサイトです。

バケーションレンタルハウスや、商業利用のコンテナハウスのアイディアが、わかりやすく紹介されています。

実際に写真を見て、実用例を参考に具体的なイメージをもち、費用を概算してみることから始めましょう。

https://containerworks.jp/

ビック10

ビック10は、中古コンテナやユニットハウスを販売している会社で、見積もりの問い合わせが可能です。

神奈川県に拠点を置く、株式会社アイデアがサイト運営しています。

最後に

コンテナハウスは、日本ではまだあまり普及していませんが、新しい暮らしのあり方を提供してくれる近未来の住宅です。

土地はあるからできるだけ安く家を建てたい人にとっては、一つの有力な選択肢となりつつあります。

しかし、購入に際しては、コンテナハウスの基礎知識や、メリット・デメリットをまず理解することが必要です。

日本の建築基準法に準拠していなければ、建築許可が降りないため、追加の費用が発生し、決して安くない買い物です。

実際に、日本のコンテナハウス販売会社に問い合わせて、見積もり依頼をすることから始めましょう。