2020
01.10

しっかり学ぼう!長期優良住宅デメリットとのメリット

家のいろいろ豆知識

家の購入やリフォームを検討している方にとって、「長期優良住宅」は気になるキーワードではないでしょうか。

「長期優良住宅」とはどのような住宅なのか、「長期優良住宅」に住むことでメリットやデメリットはあるのか。今回は「長期優良住宅」にまつわる様々な情報をご紹介して参ります。

「長期優良住宅」とは

「長期優良住宅」とはその名の通り、長期に渡って快適に生活することが可能であることを、平成21年に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」の制度によって認められた住宅です。

制度開始当時は新築住宅が対象でしたが、平成28年からは既存住宅の増築やリフォームに対しても認定が降りるようになりました。

現在は新築住宅の4戸に1戸が長期優良住宅として認定され、制度の開始以来、全体的な認定戸数は年間10万戸程度で推移おり、累計認定戸数は100万戸以上とされています(平成30年度末時点)。

長期優良住宅制度は、一戸建てに限らず、共有住宅にも利用することが可能です。

「長期優良住宅」認定基準とは

それでは、実際に長期優良住宅として認定されるにはどのような基準をクリアすればよいのでしょうか。

大きく分類すると以下の4つの基準を満たしそれぞれの項目に対する措置が講じられ、必要書類を所轄行政庁に提出することが必須とされています(戸建て住居と共有住宅で認定基準の違いあり)。

認定基準1

長期的に使用するための構造や設備が備わっていること
(耐震性や経年劣化に対する措置、将来的なバリアフリー化などに対する間取り変更対策、省エネルギー性能の確保など)

認定基準2

居住環境への配慮が行われていること
(良好な景観とその地域における住居環境の維持への配慮がされているか)

認定基準3

一定面積以上の住戸面積を保有していること
(安全かつ良好な居住水準を確保するために十分な面積かどうか)

認定基準4

維持保全の期間や方法を定めていること
(将来的な定期点検や補修に対する計画がなされているかどうか)

申請書類としては、設計内容説明書、図面・計算書の他、所轄行政庁が提出を必要とする適合証などが必要となります。なお、認定申請は工事着工前に行う必要があるため注意が必要です。

「長期優良住宅」メリットとは

一般の住宅とは違い、長期優良住宅にするメリットとは何なのでしょうか。

1.住宅ローン金利引き下げ

フラット35S(金利Aプラン)において、フラット35の借入金利を最初の10年間は年間0.25%引き下げることができます。フラット50においては、返済期間の上限を50年間に設定することができる他、住宅を売却する際には購入者へ住宅ローンを引き継いでもらう事が可能になります。

2.税金の優遇

長期優良住宅の認定を受けることで、一般住宅に比べて税の軽減効果が大変大きく金銭的なメリットがあります。

① 所得税の減税

・所得税(住宅ローン減税)

2021年12月31日までに入居した場合、通常4,000万円の控除対象限度額を5,000万円まで引き上げることが可能です。(控除率 1.0%、控除期間 10 年間、最大控除額 500 万円)

・所得税(投資型減税)

2021年12月31日までに入居した場合、標準的な性能強化や補強費用に相当する額(上限650万円)の10%を、その年の所得税額から控除するこどできます。
なお、住宅ローン減税と投資型減税は、いずれかの選択が適用され、併用は不可とされています。

②不動産取得税

2020年3月31日までに入居した場合、不動産取得税の課税標準である控除額1,200万円を1,300万円に増額することができます。

③登録免許税

2020 年3月31日までに入居した場合、登記に必要な登録免許税における税率を以下のように引き下げることが可能です。

保存登記 0.15%⇒0.1%
移転登記[戸建て]0.3%⇒0.2%
[マンション]0.3%⇒0.1%

④ 固定資産税

2020 年3月31日までに入居した場合、固定資産税に対して以下のように減税措置(1/2減額)適用期間の延長を受けることができます。

[戸建て]1~3年間 ⇒ 1~5年間
[マンション]1~5年間 ⇒ 1~7年間

3.地震保険料の割引き

認定基準に定められている耐震性が求められる長期優良住宅では、所定の確認資料や証明書を提出することで、住宅が下記のいずれかに該当する場合は、耐震性に応じた保険料の割引を受けることが可能です。

① 免震建築物 割引き

住宅の品質確保の促進等に関する法律品確法(品確法)に基づく耐震等級(倒壊等防止)が証明されている建物の場合、 割引率は50%となります。

② 耐震等級 割引き

品確法に基づく耐震等級(倒壊等防止)が証明されている建物の場合、耐震等級2で割引率が30%、耐震等級3で割引率が50%となります。

4.長期優良住宅に出る補助金

節税効果が大変魅力的な長期優良住宅ですが、以下のような補助金を受給できるメリットもあります。

① 「地域型住宅グリーン化事業」

新築住宅に対して、地域の中小工務店(建築士や流通事業者などの関連事業者とともに連携体制を構築し、その事業の採択を受けたグループに属する)が整備を行う木造長期優良住宅につき補助金を受けることができます
補助対象経費の1割以内の金額で、住宅1戸あたり最大110万円までの補助額受給が可能です。

② 「長期優良住宅化リフォーム推進事業」

既存の中古住宅は、条件を満たしたリフォームに関して住宅1戸あたり最大250万円まで補助額受給が可能です。インスペクション(住宅診断)や性能向上を目的とするリフォーム、三世代同居等の複数世帯の同居のための改築や、住宅の長寿命化するための適切なメンテナンスなど、事業の掛かる費用の一部を補助する支援制度です。

長期優良住宅 デメリット

メリットが多い印象の長期優良住宅ですが、デメリットについてもご紹介します。

1.建築期間に時間を要する

新築の場合、通常の住宅より数週間から数か月ほど多く建設期間を要する場合があります。

長期優良住宅の知識や経験が豊富である大手ハウスメーカーや工務店、設計事務所に依頼することでよりスムーズに施工を進めてもらえる可能性があります。長期優良住宅の実績の有無を必ず確認しましょう

2.申請コスト

長期優良住宅認定を受けるための申請にコストが掛かります。行政により価格は異なりますが、一戸建て住居を自身で申請すると、およそ5~6万円の申請料が必要となります。

ハウスメーカーや工務店、設計事務所などを通して申請する場合は、数十万になることもありますので注意が必要なポイントです。

3.建築後のコスト

「長期優良住宅」認定基準において、維持保全や長期的に使用するための構造が備わっていることが挙げられているため、必要設備に対する初期費用やメンテナンス料としてのランニングコストが必要になります。節税という大きなメリットはありますが、総合的な予算組みをして建築計画を立てましょう。

最後に

今回は長期優良住宅の認定基準やメリット・デメリットについてご紹介して参りました。

通常の住宅施工より時間や申請費用が必要となりますが、それ以上に金銭的な恩恵を受けられる制度が充実しているため、認定戸数も増加している現状から見てもメリットが大きい住宅であると言えるでしょう。

申請方法や期間は各自治体によって異なりますので、確認したのち計画的に行ってください。