2021年の「住みたい田舎」に関するランキングでも上位に位置する「飯田市」。移住に積極的な甲信エリアの中でも特に高い人気を誇る自治体です。
若者からシニアまで幅広い世代からの支持を集める飯田市の暮らしやその魅力についてご紹介します。
飯田市とは
飯田市は長野県南部に位置し人口約10万人、約4万世帯が暮らしています。東西には南アルプスと中央アルプス、市内には天竜川が流れ、豊かな自然と美しい景観がみられます。
飯田市は南信州の中心的な役割もある大きな市で、古くから交通の要として繁栄してきました。
果樹栽培や田畑などの農業はもちろん、精密機械分野や食品製造などの産業が盛んなだけでなく、水引などの伝統工芸も根付いています。中心市街地には多くの企業も集まっていますので、多様なビジネスのチャンスがあるでしょう。
また、飯田市はグリーン電力など環境に配慮したさまざまな取り組みが行われていて、国の「環境モデル都市」に指定されています。自然が豊かでありながら、最先端の取り組みも積極的に行っている飯田市は多くの注目を集めている自治体です。
飯田市の魅力
「りんごと人形劇の街」である飯田市には、温暖な気候や程よい田舎暮らし、山や温泉があるなど、たくさんの魅力があります。多くの人から支持を集める飯田市の魅力について、詳しくご紹介します。
温暖で暮らしやすい気候
飯田は日照時間が長く、晴天率も高いため、県内きっての温暖な気候です。とはいえ、朝晩は冷え込み、夏でも熱帯夜になることはありません。湿気もないので、クーラーなしで過ごせるでしょう。暖かいながらも長野県らしいさわやかな気候で、年間を通して過ごしやすいでしょう。
冬でも晴れる日が多いので、降雪量は少なく積雪は最大で15㎝程度です。雪かきも年に数回程度で、雪もすぐに解けるので大きな負担とはならないでしょう。
リニア新幹線が開通予定!大都市圏が身近に
飯田は2027年にはリニア中央新幹線が開通予定です。開通すれば、品川まで約40分、名古屋から約20分と大都市圏へのアクセスが格段に良くなるでしょう。市では「リニア未来都市ブランディング」として、リニア駅周辺の環境や交通ネットワークの整備を進めています。
また、三遠南信自動車道が開通すれば、浜松へは約120分でアクセスできるようになります。そのため、近い将来、大都市圏で仕事をしながら飯田市で暮らすことも十分に可能となるでしょう。
山・里・町の暮らしができる
飯田市役所前にある四季の広場。
のどかな陽気、もう春ですね〜🌸#飯田市#南信州#飯田暮らし#移住#結いターン pic.twitter.com/epCc759seI— 飯田市 結いターン移住定住推進室(公式) (@yuiturn_iida) March 22, 2021
飯田市は中心市街地、郊外住宅地、中山間地というような特色のあるエリアで構成されています。そのため、同じ市内でありながら住むエリアによって、暮らしぶりは異なります。
山の暮らし
南アルプスの麓にある「遠山郷」では、山の恩恵を受けた暮らしが営まれています。神楽が奉納される「霜月まつり」、二度芋や赤石銘茶といった特産品など、この地域ならではの生活や文化が魅力です。
里の暮らし
気候を活かした農業や畜産が盛んで、新鮮な「旬」の味覚を存分に堪能できるでしょう。果実や野菜、米など品目は多様です。昔ながらの棚田があり、子どもたちの体験学習を通した保全活動も行われています。農繁期には、農業に関心のある人を迎えいれてのワーキングホリデーも開催されています。
町の暮らし
城下町としての歴史がある市街地は、ナマコ壁が印象的な蔵や飯田城の桜丸御門、通称「赤門」など歴史的な建造物が今も残されています。さらに、市街地やバイパス沿いには、大型商業施設や総合病院がそろっているため、普段の生活に困ることはないでしょう。
飯田市の田舎暮らし・移住者支援
年間数千人の移住者を受け入れてきている飯田市では、地域でも移住者を受け入れる土壌が育っています。市でも移住者に対するさまざまな支援制度を整えていますので、その一部をご紹介します。
結い(UI)ターン移住定住推進室
あけましておめでとうございます☺️✨
隣の課の職員が、お正月休みにゆいたんの人形をつくってくれました〜🥰
紙粘土ですって!すごい😳フォロワーの皆様、ツイートを見てくれてる皆様、今年もどうぞよろしくお願いします!#結いターン #ゆいたん pic.twitter.com/aKNSg2XuRt
— 飯田市 結いターン移住定住推進室(公式) (@yuiturn_iida) January 6, 2020
移住希望者に向けた「結いターン移住定住推進室」では、I・Uターン希望者と飯田市を結ぶため、暮らし・住まい・仕事などに関する支援をワンストップサービスで行っています。
飯田市内の魅力の発信や移住ツアーのほか、それぞれのニーズに対応したオーダーメイド型の支援も行います。
来訪、メール、電話のほか、オンラインでも相談を受け付けています。また、首都圏や中京圏での移住相談会や、お盆やお正月といった長期休暇には特別相談会を行っています。
住まいに関するもの
「飯田市空き家バンク」や市営・県営住宅、企業人材確保住宅など不動産情報の紹介を行っています。空き家バンクの利用者にはリフォーム費用の補助、さらに子育て世代には引っ越し費用の補助があります。
また、中山間地への定住希望者や勤労者を対象とした「新築補助」があります。また、太陽光発電などの再生可能エネルギーを利用する機器を導入する場合の補助金もあります。
子育てに関するもの
「飯田市子育てネット」では、出産から子育てまでに関する健康や食事に関することだけでなく、経済支援やお出かけ情報、個別の相談まで、さまざまな情報が気軽に手に入ります。
飯田市内には、公立保育園のほか、私立の認定こども園や保育園など数多くありますので、待機児童がいません。飯田市の公立保育園は「自然保育園」の認定を受けていて、自然の中で過ごしたり、農業をしたりと、さまざまな体験ができる環境です。また、子育てサークルなども充実していますので、安心して子育てできるでしょう。
仕事に関するもの
飯田市では新規就農者へ向けて、里親制度や支援金、住宅助成などさまざまな支援制度があります。さらに経営計画や住まい探しなどのサポートも受けられます。農業経験がない人は、実際の農家の暮らしや作業を体験できるワーキングホリデー制度を利用できます。
起業を考えている人に向けた「チャレンジ起業相談室」では、商工会議所や地域金融機関と連携した相談窓口なので、ワンストプ型のサポートを行っています。また、優秀な企業プランには、支援金が支給される制度もあります。
飯田市には多くの企業があり、就職希望者は、飯田市独自の求人情報や各種セミナーを利用できます。また、U・I・Jターン者には、無料の職業紹介も行っています。移住後も「結いターンキャリアデザイン室」などでのサポートを受けられるので安心です。
飯田市の観光スポット
自然に囲まれた美しい景観や、歴史的な雰囲気を感じさせる建造物など飯田市内には、観光スポットもたくさんあります。中でも特に人気のものをご紹介しますので、ぜひ一度訪れてみてください。
下栗の里
山間のエリアにある下栗の里は標高800~1,000mの斜面に、畑や民家が点在するエリアです。人々が普通に暮らしを営んでいるエリアですが、山肌を切り開いて、畑や家、道路が作られている様子は感動的で「日本のチロル」とも呼ばれています。近くには、南アルプスの雄大な眺めが楽しめる「しらびそ高原」もあります。
所在地:長野県飯田市上村
アクセス: 中央自動車道 飯田ICから約75分
天竜峡
天竜川の両側に岸壁や奇岩がそびえたつ峡谷が「天竜峡」です。春には桜や新緑、ツツジが秋には紅葉が彩ります。豪快な波しぶきが体験できる「天竜舟下り」とゆったりと峡谷の風景を堪能できる「天竜ライン下り」の2つの川下りが楽しめます。夏には、筏下りやラフティングとといったアクティビティに挑戦するのもおすすめです。
所在地: 長野県飯田市川路
アクセス: 三遠南信越道 天竜郷ICから約5分、JR飯田線 天竜峡駅下車 すぐ
貧乏神神社
全国的にも珍しい「貧乏神」の神社です。「災いを福に変える」として全国から参拝客が訪れます。貧乏神へは参拝の方法も風変り。ご神木をたたいたり、蹴ったりとここでしかできない体験ができるでしょう。貧乏は心の問題ということで、元気がないときにお参りするとご利益があるそうです。
所在地: 長野県飯田市大瀬木2728-1
アクセス: 中央自動車道 飯田ICから約5分
まとめ
山・里・町がそろい、さまざまな暮らし方ができる飯田市。
どんな暮らしをしたいか、しっかりと思い描きましょう。他の地方と同様に地域活動などが盛んですが、移住者を受け入れる体制が整っているので、移住後も安心して暮らせるでしょう。お試しや体験の制度もありますので、飯田市での暮らしを体験してみてはいかがでしょうか。