長野県にほぼ中央にある辰野町。移住者の受け入れにも積極的で、空き家のDIYイベントを手掛け、約2年で移住世帯が5倍になった実績もあります。
豊かな自然を残しながらも様々な可能性を秘めた辰野町での暮らしや定住者が活用できる移住支援サポートなどについてご紹介します。
辰野町とは
辰野町は中信地方と諏訪地域、伊那谷を結ぶ交通の要として発展した辰野町は、人口約2万人の小さな町です。
辰野町周辺は南アルプスや中央アルプスに囲まれ、中心には天竜川が流れる自然豊かな場所です。夏にはホタル、秋には紅葉が人々の目を楽しませてくれます。
りんごや松茸、花卉などの農産物や龍渓硯に代表される伝統工芸品、地酒などが特産品です。基幹産業は工業で県内有数の出荷額を誇ります。精密機械関連などの優良企業が多く立地していますので、就業先にも恵まれています。
交流や定住人口の増加に力を入れていて、農村公園、交流体育館、滞在型農園といった取り組みも行われています。また、町内には天然温泉施設が2か所もありますので、体を動かした後はゆったりと体を癒すのもおすすめです。
辰野町の魅力
日本のど真ん中 たつの町からこんにちは。ぴっかりちゃんです。今日もぴっかりな1日をお過ごしですか?
朝はマイナスの気温でしたが、今はすっかり ぽかぽか陽気。町内小学校の卒業式がありました。
6年生のみなさん 中学校に行っても元気でね…
と大城山からの今日の風景をプレゼント。 pic.twitter.com/i95JpW8QIC— ぴっかりちゃん (@pikkaricyan) March 18, 2021
移住者受け入れに積極的で、移住者からの人気も高い辰野町の魅力はどんなところにあるのでしょうか。代表的なものをいくつかご紹介しますので、移住後の生活をイメージする参考にしてください。
ホタルが見れる自然豊かな環境
日本では珍しくなってきましたが、辰野町では中央を流れる天竜川中心に町のほぼ全域にホタルが生息しています。6月中旬をピークに夏の夜にはゲンジボタルが乱舞する美しく幻想的な光景を楽しめるでしょう。標高700m以上にあるため、夏に過ごしやすい気候です。快適な気候のなか、ホタルの美しさを存分に眺めるのは、辰野町の醍醐味のひとつでしょう。
また、ホタルの最盛期には町をあげたほたる祭りが開催され、県内外からの訪問客でにぎわいます。
県内だけでなく首都圏、中京圏からのアクセスが良好
辰野町は首都圏や中京圏といった都市部から2~3時間でアクセスできます。大都市圏と程よい距離感なので、仕事やレジャーでの移動にとても便利です。新宿からは特急または高速道を利用して約3時間、名古屋からは特急で約2時間半、高速道路の利用で約3時間です。また、直通の高速バスもあります。
さらに長野県の中央に位置しているので、伊那方面、諏訪方面、松本方面といったエリアへは鉄道や車でのアクセスがスムーズです。レジャーに就業にと行動範囲を広げやすいのも大きな魅力でしょう。
辰野町は教育・医療施設が充実
町内には保育園・幼稚園が7園、小学校が5校、中学校が2校あります。高校や短期大学もありますので、町内での進学も十分に可能です。
総合病院である調律たつの病院では、内科や外科をはじめ産婦人科や小児科、皮膚科など9つの診療科目があります。急患はいつでも受け入れられる体制ですので、突然の病気やケガでも安心です。さらに、一般診療所は13か所と医療施設が充実していますので、通院などが必要な場合も不便なく生活できるでしょう。
辰野町の移住者支援
辰野町では「たつの暮らし相談所」を設けて辰野町内への移住定住者からのさまざまな相談をワンストップで受け付けています。
辰野町では、移住希望者のライフステージに合わせて結婚支援や子育て、健康相談など幅広いサポートを展開しているのが特徴です。その中から代表的なものをいくつかご紹介します。
オーダーメイドの体験プラン
移住希望者に辰野町をより理解してもらうために、たつの暮らし相談所では一人ひとりの要望にそったオーダーメイドの体験プランを提供しています。希望に合わせて空き家物件やスーパー、病院、役場などを含む生活圏、移住者宅の訪問で実際の生活を見られます。地元も人に触れ合いながらじっくりと辰野町の暮らしを感じることができるでしょう。
また、田舎暮らし体験や自然散策ツアーなど気軽に体験できるものもありますので、実際に足を運んでみましょう。
住まいに関するもの
辰野町では町内の分譲住宅地や町営住宅といった不動産情報の発信や「空き家バンク」も実施しています。売買物件だけでなく賃貸物件も取り扱っているので、自分に合った物件を探せるでしょう。空き家バンクの物件の家財道具の処分と物件の改修に対して合計で最大で45万円が交付される補助金があります。
また、子育て世帯の町内での住宅の購入や建築にあたり「辰野町定住促進奨励金」が交付されます。その額は40歳未満では50万円以内、40歳以上では子ども一人あたり10万円以内です。さらに、リフォームや耐震診断、耐震補強、浄化槽設置などについても補助金などの支援策があります。
辰野町の仕事に関する支援
町内への企業の誘致をはじめ、雇用情報の提供や就農支援としてインターン事業など就業に関するサポートをしています。また、町内での起業に対しては、融資・補助といった支援制度が整っています。
町内の商業地域にある空き店舗、空き家などを事業で活用する場合に「商業地域空き店舗等対策事業補助金」が利用できます。対象物件の新築・改修工事には最高30万円、対象物件を賃貸する場合は出店後12か月以内の経費に対して1か月あたり最高で25,000円が給付されます。
辰野町の子育て、教育支援
子育て世帯にうれしい子育てや教育への支援も充実しています。「18歳未満の医療費助成」「同一世帯就園支援」「児童手当」など子どもの年齢に合わせたさまざまな支援を利用できます。「病児・病後保育」では1歳から小学6年生までの児童を対象に病中・病後の一時預かりをしていますので、仕事をしている家庭でも安心して子育てができるでしょう。
また、金銭的に困っている子どもに対する「就学援助制度」や子供だけでなく一般にも開かれている「教育相談」などで、町民の学びを支えています。
辰野町の観光スポット
辰野町にはホタルをはじめ見どころがたくさんです。辰野町の代表的な観光スポットをご紹介しますので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
ほたる童謡公園
辰野のほたる童謡公園のまとめ
今回は数で勝負の戦いでした
ホタル多過ぎです(^^;;#ゲンジボタル#辰野町#ほたる童謡公園#ホタル多過ぎ pic.twitter.com/znkfXKUmut— なも (@i_namo) June 29, 2017
ホタルの最盛期は6月の中頃。この時期に辰野町を訪れるのならホタルは必見です。約9ヘクタールの公園内に全長約3.2kmの水路と中央に天竜川が流れていて、夏の夜には多くのホタルを鑑賞できます。一度に多くのホタルが飛び交うさまは圧巻です。町のシンボルでもあるホタルをはじめ、小さな生物の生息する空間となっています。
所在地: 長野県上伊那郡辰野町上平出
アクセス:伊北ICから車で約15分、JR中央本線辰野駅下車 タクシーで約5分
辰野美術館
辰野美術館3階の回廊からの景色が、絵画のよう。#信州 #辰野美術館 pic.twitter.com/JR8bALnLNq
— aether io(エーテル イオ) (@aether_io) April 20, 2019
荒神山スポーツ公園内にある寺院のような外観が印象的な美術館です。
辰野町は明治以降の交通の要として発展し、洋画家の中川期限、彫刻やの中村七十をはじめ、さまざまな美術家がいます。美術館では、このような町にゆかりのある美術家をはじめとして、幅広いジャンルの作品を40年以上にわたり展示してきました。常設展示だけでなく、展覧会やイベント、ワークショップなども随時行われています。
所在地: 長野県上伊那郡辰野町樋口2407-1
アクセス: 伊北ICから車で約10分、JR中央本線辰野駅下車 徒歩約15分
荒神山スポーツ公園
約35ヘクタールの園内には、テニスコート、やく雨情、室内運動場、陸上競技場などがあり、さまざまなスポーツを楽しめるでしょう。
さらに、昆虫館や美術館やホテル、温泉もありますので、のんびりと過ごすこともできます。中央には「たつの海」と呼ばれる大きなため池があり、春には桜、初夏にはつつじが楽しめます。
大型の遊具もありますので、家族ずれやカップルなどさまざまな楽しみができるでしょう。
所在地: 長野県上伊那郡辰野町荒神山
アクセス:伊北ICから車で約10分、JR中央本線辰野駅下車タクシーで約5分
まとめ
空き家の改修や移住者の受け入れに積極的な辰野町では、住まいや就業、子育て以外の支援もあります。
大都市圏や県内各所への交通アクセスも良いので、就業や起業、進学どさまざまな可能性が広がります。ホタルの里で自分らしい暮らしを見つけてみてはいかがでしょうか。