マイホームの機能に大きな影響を及ぼす窓。何を選ぶかによって、家の使い心地は異なります。近年注目を集めているのが2重窓。断熱性の高さから従来は寒冷地を中心に取り入れられてきましたが、省エネや防犯に意識が集まるなか、全国的に広く使われるようになりました。
そこで、2重窓の効果やデメリットについて紹介します。マイホームの窓について検討している、2重窓のデメリットについても知りたいという人はぜひ参考にしてください。
内窓・2重窓とは?
2重窓は内窓ともよばれていて、その名の通り、窓の内側に窓をもう1つ作り、窓自体を2重にしたものです。断熱性や防音性に優れていることから、全国で使われるようになりました。
ずんずん ずんずん
ず…あちゃ?
はまっちゃったわちゃ(汗)
#猫 #二重窓 pic.twitter.com/1I0E8vRCOF— マッキー@ハッピー下僕ライフ♪ (@19781215muku) September 1, 2017
2重窓と間違いやすいものにペアガラスやありますが、この2つは別物です。ペアガラスは2枚のガラスから作られた窓ガラスのことです。ペアガラスにも断熱性能はありますが、製品によってその性能レベルが異なります。
2重窓の効果
2重窓にすることでどのような効果が生まれるのでしょうか。その効果を知って、マイホームに取り入れるべきか検討してみましょう。
断熱性が高い
窓を2つ取り付けることで、窓と窓の間に空気の層が生まれます。そのため、外気の影響を受けにくいのが特徴です。断熱効果が高く夏の暑さや冬の寒さが室内に伝わりにくいため、室温を一定にキープしやすくなります。
夏場や冬場の冷暖房の効率が良くなるので、省エネ効果も期待できます。あるメーカーの調査では、光熱費が1年で1万円以上も安くなったという結果もあります。
結露が軽減する
結露は冬などに室内の暖かい空気が、外の空気で冷やされた窓に触れることで発生します。結露を放置するとカビや湿気による腐食などの原因になってしまいます。2重窓であれば、内窓の温度が下がりにくいので通常の窓に比べ結露が発生しにくい状況を維持できます。
ただし、二重窓も結露を完全に防げるというわけではないので、その点は注意しておきましょう。2重窓でも、結露が発生してしまうという場合は、換気をまめにする、暖房器具をエアコンや電気ストーブに変えるといったことなども合わせて行うとよいでしょう。
防犯効果
戸建ての場合、空き巣の侵入経路としてまず考えられるのが窓です。ドアのピッキングをするより、ガラスを割って窓の鍵を開ける方が簡単だからです。
空き巣の侵入を防ぐポイントは、入りにくさ。侵入に5分以上かかると7割以上の空き巣があきらめるというデータがあります。2重窓は窓が2つあるので侵入にかかる手間は倍、当然侵入までの時間が長くなります。また、見た目でも「入りにくそうだ」と空き巣に思わせることができます。
内窓を割れにくい防犯ガラスにする、内側に補助錠をつけるといった対策も合わせ行うと、さらに防犯効果は高まります。
防音効果
2重窓は室内の気密性を高めるため、防音効果もあります。一般的な窓ガラスに比べ、倍近くの防音効果があるといわれています。そのため、線路や幹線道路の近くや自宅で楽器の練習をしたいという場合などに取り入れられることが増えています。
2重窓のデメリット
長く使うものなどで、デメリットについても確認しておきましょう。デメリットと効果を比較して、本当に必要かを検討することが大切です。
費用が高い
同じ場所に窓を2つ取り付けることになるので、一般的な窓によりも施工の手間や窓ガラス代がかかりますので設置費用が高くなる傾向にあります。さらに、効果を高めるため、窓ガラス自体を性能の良いものするとその分、費用がかかります。
掃除の手間がかかる
2重窓は窓が2つあるので、単純に掃除する面積が2倍になります。また、内窓があるため外窓の掃除の際、家の中から手が届かない部分があると、外に出なければなりません。ただし、内窓は外窓ほど汚れることはないことに加え、結露の掃除の手間は減るので、掃除が苦でないのであればそれほど負担になることはないでしょう。
窓の開け閉めが面倒
2重窓で窓を開けて換気をするためには、窓を2つ開ける必要があります。また、内窓を全部開けないと外窓の鍵を閉めることができません。慣れてしまえばそれほど億劫ではないかもしれませんが、気軽に換気した場合や急いで戸締まりしたい場合などは手間に感じることもあるでしょう。
2重窓のスペースが必要
2重窓を取り付けるため、サッシの内側に焼く10cm程のスペースが必要です。そのため、一般的な窓をつけるよりも、部屋が少し狭く感じることがあるでしょう。
効果によって選ぼう!2重窓に使われるガラスの種類
2重窓にするだけでも、さまざまな効果が期待できますが、より効果を高めるために高性能な窓ガラスを使用することもおすすめです。2重窓に使われる窓ガラスは、種類ごとに特徴が異なりますので、目的に合わせて使う分けることがポイントです。
ペアガラス
2枚のガラスを合わせて1枚にしたものがペアガラスです。中間に空気の層があるので、断熱性が高く、結露しにくくなるという特長があります。
防音合わせガラス
2枚のガラスの間に防音フィルムを挟んで作られたガラスです。断熱性はあまり期待できませんが、高い防音効果があります。防音合わせガラスにはいくつか種類があり、種類ごとに防音効果を高くなる周波数は異なりますので、どのような音に対して防音対策をしたいかを明確にしておく必要があります。
遮熱高断熱服装ガラス
紫外線と日差しをカットする性能があるのが遮熱高断熱服装ガラスです。日差しによる日射熱を遮断できるので、室内の温度浄書を防ぐことができます。また、紫外線もカットできるので、室内のものが日焼けしてしまうことも防げるでしょう。
高断熱複層ガラス
複層ガラスと断熱性の高いガスや特殊金属膜を組み合わせたガラスです。通常の複層ガラスよりもさらに高い断熱性が期待できます。
まとめ
断熱だけでなく、防犯や防音にも効果のある2重窓。マイホームでより安全に快適に過ごしたい場合は、2重窓を検討してみるのもよい方法です。
特に、騒音や結露等の心配があるのであれば、生活環境を大きく改善してくれるでしょう。選ぶ窓ガラスによっても、その効果や費用はさまざまですので、自分の暮らしにあった2重窓を探してみましょう。